2019年6月16日放送「引きこもりを考える」
今回の放送は「ひきこもりを考える」というテーマでお話いたしました。
本日の知っとこワードは「8050」問題でしたが最近よくニュース等で耳にしますね。
「8050問題とは」80歳、50歳と年齢を意味します。
50歳前後の引きこもりの子供を80歳前後の親が養っている状態で、経済難から起こる生活苦や当事者が社会的に孤立したり病気や介護の問題等によって親子が共倒れになってしまうのでは、生活は大丈夫かという問題です。
8050問題は、1980年代にバブル崩壊や就職氷河期の問題や親の介護のために退職し再就職が難しい、または病気、等といった原因は様々です。
原因の一位は退職だそうです。仕事の環境が過酷で体調をくずしてしまったり親の介護を理由に退職等、退職理由は色々あると思います。中高年の場合は、一度仕事を辞めてしまうと再就職が難しく、不採用等の出来事が続くと自信を無くして自己否定に陥り外に出る気力をなくして結果的には引きこもり、長期化するということが原因のようです。
「引きこもりの定義」厚生労働省は、仕事や学校にいかず、かつ家族以外の人との交流をほとんどせずに、6ヶ月以上続けて自宅に引きこもっている状態としています。
中高年の引きこもりを内閣府が調査した結果40~60歳の男女を対象に行った結果推計で61万3千人が引きこもり状態と発表されました。また調査では、男性が76、6%女性23.4%となっていますが、現場の声を聴くとあきまで、確認された人の数で実際はもっとたくさんの人数がいるそうです。また男女の比率も相談所の方の意見では半々だそうです。
世間体や体裁などであまり人に知られたくない等の理由がありかなりの数字のずれがあると思われます。
在宅ホームレスの出現も懸念されています。引きこもりの親が亡くなったあとライフラインの名義変更の仕方が分からず電気・ガス・水道が止まり生活に支障だ出ている人もでてきました。札幌で母82歳、娘52歳が飢えと寒さで死亡しているのが見つかるということが起こりました。冷蔵庫は空でしたが部屋からは9万円の現金があったそうです。
親がライフラインになっている場合があるので70歳以上になったら子供の口座から引き落としできるようにしておくといいでしょう。
8050問題の対策としては、まず仕事に関しての考え方を変えることです。相談に来られる多くの方は、正社員や20万以上の収入等とハードルを勝手に高くしているケースが多いようです。
しかし実際は、色々な制度を使い試算すると3万円程度稼げば生きていける、働く収入を3万円程度に下げアルバイトで稼げる程度でよいと下げてあげることがポイントだそうです。就労支援等があるのでまずは社会とつながることが大切なのです。
厚生労働省「引きこもり対策推進事業」平成30年度からは生活困窮者自立支援制度との連携を強化し、訪問支援を含めた手厚い支援んを充実させるとともに引きこもり地域支援センターのバックアップ機能等を図っています。と発表しています。